⑧ 連立方程式 $$\begin{cases} ax+(2b-1)y=8 \cdots ① \ bx+ay=1 \cdots ② \end{cases}$$ の解が $(x, y)=(-1, 2)$ のとき、次の問に答えなさい。
(1) あれくれすさんは、この連立方程式を成り立たせる値の組 (a, b) を求めるために、ある方法を思いつきました。あれくれすさんが思いついた方法は、どんな方法でしょう。また、あれくれすさんが「その方法をとると、この連立方程式を成り立たせる値の組が求められる」と考えた理由を簡単に説明しなさい。
(2) この連立方程式を成り立たせる値の組 (a, b) を求めなさい。
解答と解説
(1) 方法と理由
答え
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方法: 連立方程式①と②に、解である $x=-1, y=2$ を代入する方法。
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理由: 与えられた $x, y$ の値を代入することで、$a$ と $b$ だけが未知数となる新しい連立方程式を作ることができ、それを解けば $a, b$ の値が求められるから。
解説 「方程式の解」とは、その式に代入したときに等式を成り立たせる値のことです。 今回は、連立方程式の解が $(x, y)=(-1, 2)$ と分かっているので、この値を元の式①と②の両方に代入することができます。 代入すると、$x$ と $y$ が消えて、$a$ と $b$ だけが含まれる2つの新しい式ができあがります。これは、$a$ と $b$ についての連立方程式なので、解くことで $a$ と $b$ の値を求めることができる、というわけです。
(2) 値の組 (a, b) を求める
答え: $(a, b) = (2, 3)$
解説 (1)で考えた方法を実行して、$a, b$ の値を求めます。
1. 式①と②に $x=-1, y=2$ を代入する
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式①への代入: $a(-1) + (2b-1)(2) = 8$ $-a + 4b – 2 = 8$ $-a + 4b = 10 \cdots$ ③
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式②への代入: $b(-1) + a(2) = 1$ $-b + 2a = 1$ $2a – b = 1 \cdots$ ④
2. 新しくできた連立方程式③と④を解く これで、$a$ と $b$ に関する新しい連立方程式ができました。 $$\begin{cases} -a + 4b = 10 \cdots ③ \ 2a – b = 1 \cdots ④ \end{cases}$$ これを解きます。ここでは加減法を使ってみましょう。 式④を4倍して、$b$ の係数を揃えます。 $$8a – 4b = 4 \cdots ④’$$ 式③と式④’を足し合わせます。
-a + 4b = 10
+) 8a - 4b = 4
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7a = 14
$$a = 2$$
3. 求めた $a$ の値を代入して $b$ を求める $a=2$ を式④に代入します。 $$2(2) – b = 1$$$$4 – b = 1$$$$-b = 1 – 4$$$$-b = -3$$$$b = 3$$
したがって、求める値の組は $(a, b) = (2, 3)$ となります。