【問題】
次の放物線と直線は共有点をもつか。もつときは、その座標を求めよ。
(1)$$y = x^2, \quad y = -x + 6$$
(2)$$y = x^2 – 2x, \quad y = 2x – 4$$
(3)$$y = -x^2, \quad y = x + 1$$
【解答】
- (1) 共有点をもつ。座標は $(-3, 9), (2, 4)$
- (2) 共有点をもつ。座標は $(2, 0)$ (接する)
- (3) 共有点をもたない。
導入
こんにちは、スマスクです! この記事では、放物線(2次関数)と直線(1次関数)の共有点を求める問題について解説します 📉。 グラフの交点や接点を求めるには、2つの式を「連立方程式」として解くのが基本です。 計算結果が「解2つ」「解1つ」「解なし」となるパターンをそれぞれ見ていくことで、グラフの位置関係と方程式の解の関係がスッキリ理解できるようになりますよ!
各問題の解説
考え方のポイント
放物線 $y = ax^2 + bx + c$ と直線 $y = mx + n$ の共有点の座標を求めるには、
$$ \begin{cases} y = ax^2 + bx + c \\ y = mx + n \end{cases} $$
という連立方程式を解きます。 この方程式の実数解が、共有点のx座標になります。
- 解が2つあるとき:異なる2点で交わります。
- 解が1つだけ(重解)のとき:1点で接します。
- 実数解がないとき:共有点はありません。
(1) $y = x^2$ と $y = -x + 6$
詳しい解説: ステップ1:連立方程式を立てる 2つの式の $y$ を等しいとおいて、方程式を作ります。
$$ \begin{cases} y = x^2 \\ y = -x + 6 \end{cases} $$
2つの式の $y$ を等しいとおいて、方程式を作ります。
$$x^2 = -x + 6$$ すべての項を左辺に移項して整理します。 $$x^2 + x – 6 = 0$$
ステップ2:方程式を解く 因数分解を使って解きます。 $$(x + 3)(x – 2) = 0$$ よって、$ x = -3, 2 $ となります。 解が2つ出たので、共有点は2つあります。
ステップ3:y座標を求める 求めた $x$ の値を、直線の式(または放物線の式)に代入して $y$ 座標を求めます。
- $x = -3$ のとき: $y = -(-3) + 6 = 3 + 6 = 9$
- $x = 2$ のとき: $y = -2 + 6 = 4$
答え: 共有点をもつ。座標は $(-3, 9), (2, 4)$
(2) $y = x^2 – 2x$ と $y = 2x – 4$
詳しい解説: ステップ1:連立方程式を立てる
$$ \begin{cases} y = x^2 – 2x \\ y = 2x – 4 \end{cases} $$
2つの式の $y$ を等しいとおいて、方程式を作ります。
$$x^2 – 2x = 2x – 4$$ 移項して整理します。 $$x^2 – 4x + 4 = 0$$
ステップ2:方程式を解く 因数分解します。 $$(x – 2)^2 = 0$$ よって、$ x = 2 $ (重解)となります。 解が1つだけなので、放物線と直線は接しています。
ステップ3:y座標を求める $x = 2$ を直線の式に代入します。 $y = 2(2) – 4 = 4 – 4 = 0$
答え: 共有点をもつ。座標は $(2, 0)$
(3) $y = -x^2$ と $y = x + 1$
詳しい解説: ステップ1:連立方程式を立てる
$$ \begin{cases} y = -x^2 \\ y = x + 1 \end{cases} $$
$$-x^2 = x + 1$$ 移項して整理します。 $$x^2 + x + 1 = 0$$
ステップ2:方程式を解く(判別式を使う) 因数分解ができそうにないので、解の公式か判別式 $D$ を使って解の有無を調べます。 判別式 $D = b^2 – 4ac$ を計算してみましょう。 $$D = 1^2 – 4(1)(1) = 1 – 4 = -3$$ 判別式 $D$ が負の数( $D < 0$ )になったので、この2次方程式は実数解をもちません。
結論: 実数解がないということは、グラフ上で交わる点が存在しないということです。
答え: 共有点をもたない。
放物線と直線の共有点まとめ
- 共有点の座標を求めるには、2つの式を連立して $x$ の2次方程式を作ります。
- 方程式を解いて得られた $x$ の値が、共有点のx座標です。
- 解が2個 $\to$ 異なる2点で交わる
- 解が1個 $\to$ 接する(共有点は1個)
- 解なし $\to$ 共有点なし
- 最後に $x$ を元の式に代入して $y$ 座標を求めるのを忘れないようにしましょう。
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